その128

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冬の道東2011



今回も昨年に続き、若者に誘われるままに北海道へ出かけた酔狂な鳥撮り人の報告である。今年の北海道は降雪が例年になく多く寒波も強いと毎日報じている最中の出発で少々体力を危惧していた。が、現地に着けば前回同様撮影に没頭できた。






ホオジロガモ

今回の撮影目標は第一にヒメクビワカモメだという。斜里魚港に出るらしい。行く途中、涛沸湖に寄ると、ホオジロガモが都会のカルガモ同様に近くまで来てくれた。中禅寺湖では人影を見ると真っ先に沖合に出てしまうカモなのにところ変われば、おっとりしたのがいるものである。





シロエリオオハム

目的地の斜里魚港で1時間ほど探したがヒメクビワカモメは見つからない。仕方なく次の漁港へ探しに行くとシロエリオオハムが出迎えてくれた。有りがたく撮らせていただいたが、ヒメクビ君はここでも出てくれない。




カモメ

ヒメクビ君があきらめきれずに再び斜里漁港に戻って探すこと2時間。ヒメクビ君はオホーツク海沿岸に稀に渡ってきて、風が強く沖合が荒れた時にだけ港に入ってくるらしい。今回はかなり強い風があるので期待したがついに現れず、「ただカモメ」を撮って後ろ髪を引かれる思いで退散した。





カモメたち

港に打ち寄せる波は次第に高く荒くなってきたが、飛翔中のカモメたちの中にヒメクビ君は見つけられなかった。二日後に霧多布で聞いた話によると、もっと珍しいゾウゲカモメがこの日斜里漁港に出たらしい。われわれが見ていた時間に出ていたのだろうか。う〜 なんとも残念無念。





ハヤブサ若

振り返った電柱にハヤブサの若鳥が止まっていた。風にあおられて飛ぶカモメたちを狙っているらしい。






ケイマフリ

昨年もお世話になった歯舞漁港の遊覧船に今年も乗る。ケイマフリが何度も出るが揺れる小船に馴れるまで時間がかかった。






ウミスズメ

ほとんどが出ても遠くばかりだが、まれに近くにでるのもいる。





チシマウガラス

納沙布岬で昨年営巣していた岩にヒメウに混じってチシマウガラスが2羽見られた。目の周りと嘴がヒメウと少し違う。





ユキホオジロ

野付半島の砂浜で打ち上げられた海藻に着いた魚の卵らしきものを食べていた。





ユキホオジロ

飛んでも海藻のあるところへ降りてすぐに食べ始める。ここでは草の実が近くにあるのに、海藻にばかりに寄っていた。




ツメナガホオジロ

同じ群れにツメナガホオジロも混じっていた。ユキホオジロと比べると目立たない色合いをしているが警戒心は強く近づくと、真っ先に飛びたつ。





ベニヒワ

群れには、ベニヒワも5羽いた。こうなると欲が出て胸の赤い♂を撮りたいものと探したが見つからなかった。





ベニヒワ

ここのベニヒワは飛んでも近くの海藻に降りる。やはり海藻に付いている魚の卵らしいツブツブを食べていた。





コクガン

野付半島沖合にはコクガンも見えた。脇の白模様がよく目立つ。





オオワシ

足に食べかけの魚をつかんで飛んできた。流石に大きい。





オオワシ

オオワシの後ろに見えるのは国後島。ほんの10Kmほどしかない。





オオワシ

野付半島内側の雪原にオオワシが並んで見える。シカでも食べたのかと見渡しても残骸は見えなかった。





オジロワシ

砂浜にあがったアザラシをオジロワシが引きちぎっていた。2mほど離れた雪の上にオオワシが先に食べたらしく満足そうに座っている。順番を待つワタリガラス。3日ほどでアザラシは食べつくされてカサカサになってしまうらしい。





ワタリガラス

霧多布岬の高台にワタリガラスが1羽。寄ってこないが逃げることもなく飛び回っていた。





ケアシノスリ

同じ高台にケアシノスリがホバリングを繰りかえしていた。尾に黒帯を二本つけたタイプ。




ハギマシコ

高台を少し進んだ牧柵の中にハギマシコが帯状に移動していた。200羽以上の群れにみえる。






ヒメハジロ

霧多布近くの沼にヒメハジロがいると聞き行ってみたが、沼が広すぎて見つけられない。ほかの沼も探して戻ってくると100mほど先に浮かんでいた。コガモより小さく頭は光の具合で青・紫・緑色にも見える。後頭部が白く光って、きれいなカモだ。日本へは稀にしか来ないらしい。






ヒメハジロ

ホオジロガモと一緒に飛んだ。腹の白さや足の色は同じように見えても、大きさはずいぶん違う、日本で見られる最も小さいカモらしい。





タンチョウ

この沼には2羽のタンチョウがいて、二枚貝を丸呑みしていた。アサリかもしれない。






コウミスズメ

苫小牧から八戸のフェリーでは、出航して間もなくコウミスズメが出て、しっかり観察と撮影ができた。大きい2羽は普通のウミスズメで、小さい3羽がコウミスズメ。背に白斑があり、図鑑によると全長15cmしかない海鳥。





ハシブトウミガラス

下北半島沖でハシブトウミガラスが出た。かなりの肥満体に似合わず軽々と飛び上がった。





コアホウドリ

4時を過ぎたので仕舞いかけると、フェリーを追いかけるように出てきて飛び去っていった。今回の〆は2mもの大物が見送ってくれた。





*この冬も若者に世話になって道東の撮影ができた。感謝、感謝である。

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