その129

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渡良瀬遊水地の土手



この冬の渡良瀬遊水地はコミミズクが当たり年らしい。一度に4羽も見られるので新聞にまで掲載された。





コミミズク

午後2時過ぎになると青草の残る堤防の上をすいすいと飛ぶ。ネズミやモグラを探しているのだ。





散歩の人がいてもお構いなしに飛ぶ。





止まっているノスリに驚いても、向きを変えることなく飛び続ける。





堤防南側は逆光になり撮影がむずかしい。







獲物を見つけると照準を定め一気に飛び込む。





一瞬で捕まえ飛び上がる。獲物はネズミだった。





ネズミを抱えて、わずかに草の伸びた土手に降りた。





ネズミをくわえ、向きを変える間に呑み込んでしまった。オオタカなどのように小さく千切って食べることはしない。





クマタカ

堤防の上でコミミズクを待っていたら上空にトビと一緒にクマタカが現れた。ここは日光の山中ではなく、渡良瀬遊水地のど真ん中である。今までに、ここでクマタカを見たことも見たという話も聞いたことがない。しかし、何度見直してもクマタカに違いなく、体下面の白さや斑紋などからクマタカの若鳥に間違いない。





クマタカ

腹を空かせてやっと飛んでいるのか、トビに纏わりつかれても成す術も無さそうだった。尾羽根の先が擦り切れて痛々しい。







クマタカ

トビをやっと振り切り北西の空高く舞い上がれた。北西方向には葛生の山並みがある。なぜ草原に出てきたのだろう。若気の至りというやつか。林内で待ち伏せ型の狩りをするクマタカには草原で獲物は捕れないだろうに。一歩間違うと命取りになりかねない。





ハイタカ

しばらくしてハイタカの♂が東から現れ西へ飛び去っていった。堤防の上にいるだけでお客さんが次々に出て、こんな恵まれた日はそうそうあるものではない。





コクマルガラス

少し遠い第2調整池上空をコクマルガラスの群れが北に飛ぶ。ミヤマガラスも数羽混じるが、コクマルガラスがこんな大群で見られるのは珍しい。




チュウヒ

4時過ぎに隣の堤防の上をチュウヒが飛ぶ。夕日に染まって美しい。





ハイイロチュウヒ

日が落ちて、コミミズクを追うようにハイイロチュウヒの♀が出てきた。コミミズクの捕るネズミを横取りしようと近寄ってくるのだ。この日はハイイロチュウヒが2度出てきたが、横取り戦法は不首尾だった。




トビとカラス

別の日に第二調整池でトビとカラスが群れていた。それぞれ40羽ほどの大群である。下に何があるのだろうと対岸から見ていたが、群れは降りることなく舞い上がってしまった。





チョウゲンボウ

第3調整池の堤防を背にチョウゲンボウがホバリングを続けながら、土手に何度も飛び込んでいた。三十分ほど見ていたが何も捕れなかったので、捕るところも撮れなかった。





ノスリ

コミミズクの出る堤防下でノスリが草を見つめて動かない。飛び込んだところを撮ろうと待って5分ほど。体も指もこわばってきたので、目を離したすきに飛び込んでネズミ(モグラか)を捕まえ、飛び去ってしまった。とっさに反応出来なくて撮り逃がしてしまった。





ウグイス

また別の日にミサゴを待っていると水辺にウグイスが出てきた。水際の葦に着く虫を探してよく動き回る。





セッカ

ウグイス同様にセッカも出てきて水際を跳ねまわる。両股開きのセッカ独特のポーズを狙うがタイミングを合わせることは出来なかった。





オオタカ

渡良瀬遊水地近くの田んぼにオオタカがいた。出会った時は食べ終わって、カルガモらしい残骸の前に動かずに立っていた。自分より重い獲物を食べたので体が重くて飛べないのだろう、目を白黒させている。次はいつ捕れるかわからない獲物なのだ。捕れた時にはとことん食べるのだろう。可哀想なのですぐに退散した。





タゲリ

オオタカの近くの麦畑にタゲリがいた。タゲリも油断しているとオオタカの餌食になってしまう。気配を感じ捕食者かどうかを確認することなく飛び去ってしまった。振り返る間に捕られてしまうからだろう。


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