その134

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ツツドリとウグイスと・・・



裏の山のケヤキが芽吹き始めるころ、毎年ツツドリがやってくる。いつもは三日ほどで渡ってしまうのに、今年は二週間もいた。ケヤキ下の笹藪ではウグイスが鳴き賑やかだ。母屋まわりではスズメやキセキレイ・ヒヨドリなど今年も子育てが順調だった。






ツツドリ

ケヤキの葉に毛虫が沢山ついている。今まで、こんなに沢山の毛虫は見たことがない。









ツツドリ

3本あるケヤキに2羽のツツドリと数羽のヒヨドリが毛虫を終日食べていた。鳥たちの旺盛な食欲のお蔭で毛虫は食べつくされ、ケヤキは若葉を延ばすことが出来た。















ウグイス

ケヤキの下草は熊笹が茂り、ここにウグイスが一年中いる。平地のウグイスが藪から出て姿を見せるのは珍しい。








ウグイス

大きな口を開けて鳴きだした。巣作りが始まったのだろう。ツツドリの托卵先はもっと高い山で子育てをするセンダイムシクイで、ウグイスにはホトトギスが托卵するらしい。そのことと関係があるのかツツドリが去り、ホトトギスが鳴き始めてからはウグイスの囀りはもっぱら藪の中だった。








スズメ

軒先の巣箱でスズメが今年も子育てをした。人の出入り近くの巣箱に人気があり、人があまり行かない納屋の巣箱は使われることが少ない。カラスを恐れてのことだろう。








キセキレイ

母屋の後ろ雨戸の隙間にキセキレイが巣をかけて、3羽巣立った。子育て中は、猫とカラスが近づくと大騒ぎで飛び回り、人が近づくとこの定位置にもどって静かになる。








ヒヨドリ

廊下から手を出せば届きそうな近くにヒヨドリが巣をかけ4羽巣立った。気が付けば毎朝見ていて記念写真は撮ってなかった。惜しいことをした。仕方なく古巣を上げる。







7月が終わろうとしているのに夜明けにウグイスが鳴く。ヒグラシと共に一時コジュケイも混ざって日の出前の競演が毎朝きける。初鳴きのころのウグイスはたどたどしてぎごちなく個性があるが、夏の盛りのウグイスは鳴き方がまろやかで、どれも標準的だ。ウグイスは古来より初鳴きが話題になり、真の盛りに鳴くと軽んじられた。徒然草だったか「真夏に鳴くウグイスは興ざめで、初鳴きこそうれし」とか読んだ記憶がある。これは60年も昔に聞いたカビも生えなくなった記憶なれば信ぴょう性は全くない。いずれにしろ、この時期の円熟したウグイスの声を朝寝の床で聞けるのはうれしい。


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