その151
ブッポウソウ
栃木県では日光杉並木でブッポウソウが繁殖していたと聞いたが、それは50年も昔の話だ。実際姿を見たのは20年ほど以前に奥塩原で一度きりしかない。以来、岡山県では集落の電柱にかけた巣箱で子育てをしていると聞いていたが、長野県でも繁殖していると聞き出かけてみた。現場は70年生ほどのブナの林で、鬱蒼と暗い大木の奥に青緑色のブッポウソウを見ることができた。
ブナ林の中は暗すぎて撮影できないでいると、林から飛び出て目の前の青空を飛んでくれた。
しばらくして林の中にも日がさし撮影できるようになった。
飛び姿を見ていると小さな虫を追いかけて飛び回っているのが分かる。虫が見えるだろうか、甲虫やトンボを捕っているようだ。飛んでいる昆虫を追って縦横に飛び回るので、10分もファインダーで飛び姿を追いかけると目がまわる。
ひとしきり虫を捕ると林に入って一休み。飛び姿と一味違った青緑色が見えた。
*栃木の林でもブッポウソウが飛び回る日が、いつの日か来てほしいものだ。