その154
シギチドリ2012
今年の県南地方では8月に水を張ってある休耕田が少ない。また渡ってくるシギやチドリは昨年よりもっと少なかった。そんな中、わずかに水の張ってある休耕田を探して、拾い集めるようにして撮ったきた。
オグロシギは1羽でいた。他には数羽のムナグロも渡っていたがすぐに飛ばれてしまった。
エリマキシギは2羽見られた。
コアオアシシギは昨年のように10羽もの群れはなく、2羽だった。
アオアシシギが盛んに鳴く。哀愁をおびたこの鳴き声は何度聞いても素晴らしい。
タカブシギも1羽飛来し、1時間ほどで飛んでいった。
トウネンだけはまだ夏羽が残っているきれいな個体だった。3羽が目の前を行ったり来たりの大サービスをしてくれた。
ヒバリシギはトウネンより用心深く草かげに隠れるように出たり入ったり、一番動きが激しい。
ウズラシギも目の前に来てゆっくりと撮らせてくれた。
ケリは県内で繁殖している大型チドリだが今回は群れを成さず、単独で来ていた。県北部の佐良土地区の水田に今でも繁殖しているのか、繁殖情報が絶えて久しい。
タシギ
秋に関東平野を通過していくタシギの仲間には、オオジシギ・チュウジシギ・ハリオシギとこのタシギがいるわけだが、野外ではほとんど識別が出来ないといわれて、今までこれら4種をジシギと称して敢えて区別しなかった。というか捕らえて尾羽の形と枚数をかぞえないと分からないとされてきた。しかし、最近はシギとチドリの減少により、これら4種を観察し識別する風潮が出てきたのだ。私も今年は積極的にこのジシギを撮ってみたが、自身ではどう見直しても彼らを識別できない。幸いにこのジシギを長年観察し見分けられる眼力を持った先駆者に巡り合えて、鑑定をお願いし、識別のポイントも教えてもらえた。その結果、これら7枚はタシギ、最後の1枚がチュウジシギと判定された。
チュウジシギ
上のタシギとどのように違うか、お分かりになるだろうか。
*ジシギ識別のポイントなるものが私には難解で公表する段には至っていない。いつの日か自身で識別できるようになったなら、公表したいと思う。