その156
アカメガシワ
秋、小鳥たちがよく寄る灌木にアカメガシワがある。山裾などに生える何の変哲もないこの灌木には小さな実が沢山なり、熟れるとはじけ黒い実が出てくる。メジロをはじめヒタキ類やツグミ類・キツツキなどがよく食べる。渡りの鳥たちも一時立ち寄っていくので、時期さえ合えば居ながらにして多くの小鳥たちに会えるラッキーポイントになる。
メジロ
車で通っていると、道脇のアカメガシワにメジロが寄っているのがみえた。見ていると次々と小鳥たちが寄ってくる。
オオルリ
頭が茶色のオオルリがきた。今年生まれの若いオスのようだ。
キビタキ
人目も気にせずに懸命に食べていた。いくらか緑がかった茶色なのでキビタキのメスだろう。
ムギマキ
この胸のオレンジ色はムギマキの若いオスだ。背羽根が黒い成鳥オスも来ていたが葉かげの奥から出てきてくれず撮れなかった。
マミチャジナイ
ツグミの仲間のこの小鳥は秋一番早く渡って南下するという。秋深くなると日本に留まることなく、さらに南下してしまうらしい。
クロツグミ
茶色におなかの黒いポチポチはクロツグミのメス。3羽きていたがオスは見えなかった。
アカゲラ
アリや木の中にいる幼虫を好んで食べるアカゲラが意外にも木の実を食べに寄ってきた。しかもしっかり沢山食べていた。
ジョウビタキ
オオルリがまだいるこの時期に冬鳥のジョウビタキがもう渡ってきた。アカメガシワのおかげで同時に見ることができた。虫も木の実もよく食べる。
ジョウビタキのメスもきていた。
アオゲラ
10日後に行ったら、アカメガシワの実は食べつくされて、近くにある葉を落としたヌルデにアオゲラが来て、固い実をついばんでいた。
クマタカ
山裾から見上げると、遠く稜線下の色付いた木の葉を縫うようにしてクマタカがゆっくり飛んで林に消えた。クマタカはもうすぐ繁殖のデスプレィが見られることだろう。
*今年の冬鳥たちは沢山渡ってきそうだと話を聞いていたが、一時マヒワの群れを見たきりで、どこに行ってしまったのか、ツグミやアトリなど、群れが見られない。チュウヒもまだ見ていない。本格的な寒さの到来が待たれるところだ