その16

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種名:フクロウ(マルちゃん)
撮影地:宇都宮市
撮影日:2003年5月
撮影機種:NikonD100
コメント:その13で紹介しましたフクロウ「マルちゃん」が今年もヒナを無事に巣立ちさせられそうです。マルちゃんは1994年生まれです。餌は骨折の治療やリハビリ中の長い間冷凍ヒヨコを解凍して与えていました。そのために充分飛べるようになり野に放しても生きている餌を食べることが出来なくなってしまい、腹がへると餌をねだりに帰って来ていました。生きているヒヨコを与えると足で掴むことはしても殺すことは出来ません。ピヨピヨ鳴くヒヨコに追いかけられ台の上に逃げ出す始末で、いくら腹が減っても食べることはありませんでした。次年の春(95年)になっても自分で餌を捕ることは勿論、動く餌は食べられませんでした。秋口になり、やっとアマガエルを捕って食べられるようになりましたが、生きているヒヨコは足で掴んでも殺すことは出来ませんでした。しかし11月になりアマガエルしか捕れないマルちゃんに彼が出来たことで状況が変わりました。
種名:フクロウ(旦那様)
撮影地:宇都宮市
撮影日:2003年5月
撮影機種:NikonD100
コメント:このポートレートがマルちゃんを野に連れ戻してくれた旦那様です。マルちんと見比べると表情がきりりと引き締まり見るからに精悍です。自活出来なかったマルちゃんが♀だったのが幸いし、フクロウのお見合いの季節11月に彼のプロポーズを受けることが出来たのでした。以後マルちゃんは餌を彼から貰うようになりお正月の頃には裏山にマルちゃんの姿が見られなくなりました。それから2年後の1997年12月には働きのある旦那様に恵まれたマルちゃんは裏山の桜の木に掛けた巣箱で3羽のヒナを巣立たせました。1998年5月18日の事でした。
種名:フクロウ(3兄弟)
撮影地:宇都宮市
撮影日:1998年5月17日
撮影機種:NikonF4 (スキャナー取り込み)
コメント:これは1998年春に3羽巣立った時の記念写真です。実はマルちゃんは1997年春にも巣箱に入って子育ての準備をしていました。この時は巣箱近くのスギで営巣しているハシブトガラスに追い立てられ、不用意にも高空に逃げたために数羽のカラスに突っつかれ藪に逃げ込みやっと助かったことがありました。翌日カラスも巣箱も静かなので近くに行ってみるとカラスの巣の下には死んだ2羽のカラスと割れた卵がありました。マルちゃんたちの姿も見えなくなっていました。1998年春にはカラスも同じ巣でマルちゃん同様子育てに成功したようでした。
※巣箱入口から出ている線は内部モニター用信号線です。
種名:フクロウ(遅れッ子)
撮影地:宇都宮市
撮影日:2003年5月
撮影機種:NikonD100
コメント:今年のマルちゃんは5月26日に1羽巣立たせ、次の子は6月1日現在巣箱の入り口に立ったままでまだ巣立たせません。一般にこの辺のフクロウの巣立ちは5月18前後と聞いていますが、早く巣立たせてカラスなどに襲われるより巣箱でヒナの完熟を待って巣立たせようとしているのかも知れません。昨年までのマルちゃんは呼ぶとブォと返事をしたのですが、今年は3回に1回くらいしか返事をしなくなりました。やっと、野生に戻ったのでしょう。少し寂しい気がしますが、こうなることを望んで育ててきたマルちゃんですから返事が聞こえないのは良いことだと思うことにしましょう。

(※巣箱入口から出ている線は巣箱内モニター用信号線です、足をしばってる訳ではございません。

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