その163
春の粟島2013
4月末からの粟島は雨と寒さで快適な鳥見日和ではなかったが、小鳥たちは悪天候で島に留まっていたので、それなりに見ることができた。
オオハム
粟島のフェリーから1羽が見られた。一瞬で潜ってしまい、撮れたのはこの一枚だった。
ウトウ
近くでは1羽か2羽が何度か見られる程度で少なかった。10羽ほどの群れは判別がむずかしいほど遠かった。
シベリアアオジ
港近くの公園の芝生に♂が出ていて、人を気にすることなく餌取りをしていた。アオジと違って胸に黄色い模様が全くみられない。
ルリビタキ
公園などで冬に見られるルリビタキが桜の花と一緒に見られた。桜は咲いていても気温が5度しかない粟島ではオオルリより似合うようだ。
トラツグミ
公園の芝生に出て、近くを人が通ってもわれ関せずとエサ取りをしている。他の広場にも2羽いて、皆のんびりとしていた。
ホオアカ
宿近くにある畑脇の草むらでスズメノカタビラを食べているらしい、時々出てくる。
クロツグミ
渡り途中のクロツグミは明るい草原へも出てくるので見やすい。周りを警戒していても繁殖地ほどではない。
オオルリ
道端や畑まわりの木にいて、地面に落ちる毛虫などをひろって食べていた。若芽は毛虫が付きやすく渡りの小鳥たちには絶好の餌場になっている。
センダイムシクイ
エサ取りの合間に、チヨチヨビーと小さな声で囀っていた。
メジロ
昨年ほどの大群ではないが花の蜜を求めて群れで移動する。チヨチヨチヨとまことに賑やか。
マミチャジナイ
公園の芝生や畑で何度か見かけた。
ハヤブサ
寒いからか今年は島にヒヨドリがほとんど見られない。この時期に渡りのヒヨドリを餌にするハヤブサは単独で渡る小鳥たちを襲っていた。この時、狙われたのはシロハラらしい。
ハヤブサ
小鳥の群れに突っ込んで獲れたのはアトリらしい。
トビ
ハヤブサのまねをしてトビがシロハラを追いかけたが風にあおられ舞い上がってしまった。
アカゲラ
粟島に居付きなのか渡り途中なのか、行くたびに鳴き声は聞こえる。
アトリ
50羽〜100羽ほどの群れがいくつもいて、畦畔に生えたスズメノカタビラに群がっていた。
ヒメコウテンシ
降りるときに見失うとなかなか見つからない。何も食べるものがないような乾いた畑で、何かを食べていた。草の実なのか、ヒバリの仲間なら小さな虫かもしれない。
カシラダカ
春になると黒い頭と白い胸に茶色の背羽根が鮮やかになる。冬のカシラダカからは想像もできないほどの変身ぶりだ。
ニュウナイスズメ
雄と雌で色合いが大きく違うニュウナイスズメがスズメノカタビラの実をひたすら食べていた。
ムネアカタヒバリ
粟島へ行くたびに見られるのだが、草の中で撮れなかった。今回は全身を見せてくれた。
オオジシギ
荒れ畑の草むらに見え隠れして動くタシギ様のシギがいた。しばらく見ているとズビヤクと小さく鳴いた。
ヤツガシラ
畑まわりの背丈の短い草地で、長い嘴を地中に突きさし、虫を器用に掘り出して食べていた。しばらくして、はずくろいを始めると、仕上げに片羽とともに冠羽が大きく開かれた。名前の由来になった八つの冠羽を開いて見せてくれた。