その51

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冬の三番瀬
東京湾の千葉県側船橋海浜公園の一部に三番瀬と呼ばれる僅かな砂浜があります。この砂浜で越冬している水辺の鳥たちを観察撮影してきました。海岸に打ち寄せられた沢山の海草と富士山を背にした巨大な観覧車が印象的でした。


1.ハマシギ
群れ飛ぶハマシギはいつ見ても壮観です。200羽ほどの群が右に左に飛び交い、反転する一瞬に羽根が光り輝く時があります。その一瞬の撮影に何度もトライして捉えられず、目前の飛翔に甘んじて撮ってきました。この三番瀬ではハマシギが一番目立つ存在でした。
2.ミユビシギ
波打ち際で潮先を行ったり来たり走り回るところを期待して待ってみましたが、今回のミユビシギはハマシギに混じって岩場に打ち上げられた海草に着く小虫を忙しく突っついてばかりいました。
3.シロチドリ
ミユビシギの群れる岩場近くでシロチドリを見つけました。付近を見渡してもシロチドリはこの一羽だけでした。動きが速くてファインダーで追いかけるのに苦労していましたら、突然動きを止め固まってしまいました。3枚ほど撮って上空を見るとチョウゲンボウが通過して行くところでした。ミユビシギよりさらに小さいシロチドリはこうした時には動かないことが捕食者より身を守る一番の術なのでしょう。
4.ダイゼン
ダイゼンがハマシギの群から少し離れていました。群れることなく10羽ほどが海草の付いた岩場に散って採餌していました。冬羽のダイゼンは繁殖期に現れる黒い胸に白い頭の面影はどこにもなく、体を丸くして動きも控えめで地味な存在に見えました。
5.ハジロカイツブリ
三番瀬に続いて防波堤に仕切られた区域にハジロカイツブリがいました。栃木では経験できないほど近くまで寄って来ました。撮る角度により眼がルビーのように赤く光り、ふかふかな感じの冬羽は作り物の縫いぐるみのようでした。
6.カンムリカイツブリ
ハジロカイツブリより少し沖合にカンムリカイツブリがいました。彼らは待っても近くに寄って来ることはありませんでした。カモたちの間を浮き沈みしていました。
7.ミヤコドリ
ミヤコドリは冬になると東京湾では三番瀬あたりで越冬するようです。満ち潮の時は堤防や防波堤で羽を休め、潮が引いてくると干潟で砂にクチバシを差し入れ貝を探して食べていました。この時は70羽ほどの群れが見られました。
8.ミヤコドリ
ミヤコドリの飛び方は力強くゆっくりとした羽ばたきに見えました。クチバシは縦に平べったい形で、この形が二枚貝を食べるのに都合が良いのだそうです。このクチバシの形を撮ろうと試みましたが今回は果たせませんでした。
9.スズガモ
ここのスズガモは海底に生えるワカメのような海草を食べていました。1群が数十羽でいくつもの群れが見られました。他にホシハジロ・ヒドリガモ・オナガガモ・オオバンが多く見られました。
10.ズグロカモメ
このカモメは冬羽のユリカモメと思いハマシギの撮影のついでに数枚撮ってきた中の一枚です。後日、同行者にこのカモメが珍しいズグロカモメと教えられ、びっくりして見返し納得しました。ユリカモメとの一番の違いはクチバシが黒く太くて短いことのようです。

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