その67

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チャバラアカゲラ発見記


昨年5月に舳倉島で撮影した小鳥たちは「その59」に掲載しているが、この撮影行時にチャバラアカゲラなるキツツキも撮れてしまった。このキツツキが日本初記録とわかり、扱いに戸惑っているうちにズルズルと掲載する時機を逸してしまっていた。しかし、4月中に掲載しないと間もなく一年が過ぎてしまうので今回代表的なポーズ4枚を掲載し見て頂くことにした。
昨年5月16日に鳥仲間4人で舳倉島へ渡り、17日にムギマキの♂を撮影中、腹や襟首に赤茶色の目立つアカゲラが黒松の根本から現れた。そこは舳倉島の南寄りの中ほどにある黒松が生えたススキが原でハリエンジも点在していた。現れたのは9時8分で黒松のめくれ上がった表皮を小さく剥がしながら螺旋状に登って梢近くで飛び去っていった。被写体まで30mほどの距離があったので警戒されることなく撮影出来た。縫いぐるみのような可愛い感じのキツツキに見えた。夕刻民宿に帰って大勢の方に見て貰い、このキツツキがチャバラアカゲラとわかった。
現在、一つには学会誌に観察記録の報告をすべく当時観察していた方々と記録を出し合い、識者のお世話になって報告書を作成中であり、また写真そのものは文一総合出版の「写真集日本の鳥2005」に掲載されることになった(4月末の発売)。なお、ここに掲載している写真及び解説文の無断転用はお断りする。
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