その93

戻る


1.  イスカ

5月4日に粟島でイスカが見られた。海岸縁の防風林に植えられた松林で20羽ほどが松の実を食べていた。こんな光景は十数年ぶりである。彼らの繁殖地であるシベリアの森林地帯は烈しく伐採されていると聞くが、本当のところはどんな状況だろうか。今度いつ会えるか分らないイスカがしっかり見られた一日だった。
2.クロツグミ

クロツグミは春に渡ってきて茂った林で繁殖する。さえずりはオオルリやキビタキにも増して美声の持ち主である。しかし、さえずりが聞こえても姿が見られることは少ない。今回は杉林の縁にキズタの実を食べに出てきた彼らを何度も見られた。それでも雄は雌より用心深く全身を見せることは稀だった。
3.オオルリ

春4月新芽が吹く頃にあわせて渡ってきて美声を聞かせてくれる。林の中にたたずむと若葉の匂いとオオルリのさえずりで気分が一気に高揚する。
4.キビタキ

キビタキの仲間はヒタキ類と呼ばれ、林の中で飛ぶ虫を追いかけて一瞬で捕まえる。このことからフライングキャッチァーと呼ばれその動作は見事なものだ。渓流沿いの林でこんな光景がしばらく見られる。
5.サンショウクイ

渓流沿いの高木のテッペン付近にいて見やすいところへなかなか出てこない。オオルリやキビタキのような華やかさはないが上品で落ち着いた気品がある鳥である。ヒリヒリ・ヒリヒリと鳴くところからサンショを食べた時のヒリヒリした食感を種名にしたらしい。命名者はなかなかの洒落者だったのだろう。
inserted by FC2 system